前駆たちの望み

視界が開けた、と思ったら下駄箱に誘導される。
首を伸ばし、ギリギリまで見ようと試みる。確かに床に横たわり、呼び掛けにも応じない女子がいた。


かなり危ないんじゃ。
パトカーのサイレンが聞こえる。警察が降りて、先生が逃げたという方向に行く。


パトカーは学校の前に集結し、生徒の誘導もする。私は家に帰るしかなかった。詳しいことは後で話してくれるか。


通学路を一人歩いていると、見なれた車が止まる。


「乗りなさい」


ドアを開けてくれたので後ろの席に座る。


「何があったの?行ったら警察がいるし追い返されたんだけど」


「話せば長くなる」


「そう……なら後でゆっくりね」


車は家に向かっていく。地獄と、私を助けてくれた子の話をしよう。