卒業間近の三年生は受験も終わり気が抜けていた。少しでも頭に詰め込まなければと張り詰めていた自習がなくなり、本格的に卒業式の練習が始まると、同じことの繰り返しに生徒もだれてきていた。
今日は卒業式の練習を止め教室で過ごすことになり、このクラスは気分転換のクイズの紙と将来の夢を書く紙を配られた。
「あ~皆と離れたくない~!」
そう言った女子は先生がいないから席を移動していた。
私、青葉 春菜(あおば はるな)は真面目にクイズを解くふりをして絵を描いていた。志望校は推薦で受かっていて、大学に進学するつもりもない。勉強や授業のやる気はどうしても出なかった。
廊下から足音が聞こえる。それに気付いた人は自分の席に戻ったけど、話しに夢中だった人たちは戻らなかった。
「はーい、席に戻ってー!」
教頭の山橋 智世子(やまばし ちよこ)先生が教室に入ってきた。
いつも笑っているような声の大きい先生で、大抵の人は元気な印象を受けるんじゃないかなと思う。私は目が笑っていないから好きじゃないけど。
私は絵を描いていた紙を机の引き出しに入れ、席を移動していた人たちは元の席に戻る。
今日は卒業式の練習を止め教室で過ごすことになり、このクラスは気分転換のクイズの紙と将来の夢を書く紙を配られた。
「あ~皆と離れたくない~!」
そう言った女子は先生がいないから席を移動していた。
私、青葉 春菜(あおば はるな)は真面目にクイズを解くふりをして絵を描いていた。志望校は推薦で受かっていて、大学に進学するつもりもない。勉強や授業のやる気はどうしても出なかった。
廊下から足音が聞こえる。それに気付いた人は自分の席に戻ったけど、話しに夢中だった人たちは戻らなかった。
「はーい、席に戻ってー!」
教頭の山橋 智世子(やまばし ちよこ)先生が教室に入ってきた。
いつも笑っているような声の大きい先生で、大抵の人は元気な印象を受けるんじゃないかなと思う。私は目が笑っていないから好きじゃないけど。
私は絵を描いていた紙を机の引き出しに入れ、席を移動していた人たちは元の席に戻る。