――それは、本当に偶然だった。



理穂は新しく出来たショッピングモールに、買い物に来ていた。


日曜日のうえ、オープンしてまだ二週間ということもあって、モール内は人で溢れていた。


目当ての物は買ったし、そろそろ帰ろうかな。


椅子に座って休憩していた理穂は、立ち上がって歩き出した。


―――礼二さん、今頃何してるのかしら。


日曜日に会いたいって言ったら迷惑?


「―――あれ?」



理穂は足を止めた。