彼女と僕の間に静寂が流れる。


「えへへ、カッコ悪いね、私..」


彼女は以前よりも痩せていて頭にはニット帽を被っていた。


「颯くん、来てくれてありがとう...

音色が届けてくれたんだね...」


そう言って眉を下げて微笑む。


「うん。僕は、君に、」


そう言いかけた時彼女は僕の唇に人差し指を当てて困ったかのように微笑む。



"その先は言わないで"



まるでそう言っているかのように彼女の瞳は震えていた。