ポタッ… 静かな部屋に響いた小さな音は、とめどなく続く。 歪んだ視界と熱い喉が、頬にこぼれる雫が 自分が泣いているんだと教えてくれた。 今まで不思議な程に出てこなかった涙が、 溢れてやまない。 ポロポロと零れるそれが、手紙に落ちて少し字が滲んだ。 「…くっ、……あ、う」 逢が、こんな事思ってるなんて わからなかったよ。