ピピピピピピピピピピピ 目障りな音で一気に引き戻される。 「逢……」 夢だとわかっていたのに、どうして目を覚ましてしまったんだろう。 逢に会えるのは、もう夢でしかないとわかっているのに。 「逢は、ここにいないのか…」 逢がいない。 これは、夢じゃない… 今日は、逢の葬式だ。 制服を着て、静かに家を出た。