「……なんで、ここにいねぇの…」


逢が幸せならそれで良かった。



何も持ってなくていい。

何もくれなくていい。




生きていてくれれば、それでよかったんだ。


幸せだったんだって、

でも、生きてなきゃ、意味なんてないだろ。



天国なんて、あるわけない。

死んでも幸せなんて、あるわけ……




手紙に涙が零れて、文字が少し滲む。


涙を止めようと顔を上げると

カーテンの隙間から、光が漏れていた。