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那知へ
ねぇ、那知。
意気地無しで後悔ばかりの私は、この手紙を渡すこともまだ悩んでるんだ。
笑っちゃうでしょ?那知。
もしも、この手紙を私が君に渡せたなら、
那知に届いているのなら、いいな。
那知と初めて出会った時からずっとね、懐かしいような、温かくて優しい何かを感じてたんだ。
それが何かは今もずっとわからないままだけれど、那知がくれる言葉は、いつも私を救ってくれて、
暗い暗い後悔に溺れていた私を、そっと大切に抱き上げてくれたね。
“ありがとう”も“ごめん”もいっぱいいっぱい言わないといけないけれど、
もしまた逢えたなら、一番に君の名前を呼びたいな。
まるで最初から用意されてたみたいに、私の中にあった気持ちは、もう両手で抱えきれないほど大きくなったよ。
那知が好き。大好き。
叫びたいほどに、“恋”も“愛”に変わるほどに、割れない風船みたいに膨らんでいくの。

