「───別れようか」


「……え?」

「雪白、他に好きな人が、居るんじゃない?」

そうやって笑ったひろくんの表情は、優しくて…すごく優しくて、全部お見通しなんだとわかった。

「大丈夫だよ、わかってた…本当は、付き合う前からわかってたんだ」

「……ひろくん…」

ごめんなんて、言っていいのかもわからない。

「俺は、5ヵ月近くも付き合えたこと、すごく嬉しくて幸せなんだ。だから、俺はもう雪白からたくさん幸せを貰ったから、今度は俺が返すばん」

…私の周りの人たちは、どうしてこうも優しすぎるのだろう。

全部全部、私が彼らを傷つけているのに…

どうして、こんなにも無条件に優しさをくれるんだろう。


「雪白、友達に戻ろう?…ね?」