君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。



「…だけどある人がね、好きになるのはゆっくりでいいんだって、言ってくれたの」


「その温かい気持ちが、積もっていって私の言う“恋”になるんじゃないかって…言ってくれた人がいるの」


きっと無意識に焦ってたのもあるんだと思う。

どうして私は誰も好きになれないんだろうって、周りがどんどん私を置いていっちゃうようで。


私も“好き”だって気持ちを知りたかった。

し、恋というものをしてみたかった。


「“恋”にタイミングは必要だけど、“好き”になるのはいつでもいいんだって、わかった気がする」

私が言いたいことがわかったのか、何とも言い難い顔で私を見つめる彼。


「……えっと、それは…?」

かなり動揺しているようで、こんなひろくんは初めて見る気がする。


「…私、まだ“好き”を知らないし、ずっと分からないままかもしれないけど…」


けれど。