君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。



「なーち」

不意に声の聞こえた隣へ視線を向けると、逢の笑顔がそこにはあって、背景に見える向日葵がよく似合っていた。

すごいな…

俺の、暗い気持ちも、君はすぐに晴らしてしまう。


「ふふ、食べる?美味しいよ」

口に押し込められたフォークに刺さってる梨が、口に広がって甘酸っぱい。

「ん、うまい」

だよね、と笑いながらさっきのフォークでフルーツを口にする彼女は間接キスなんて考え、ないんだろうな。

ほんと、仕方ないやつ。


裕也もそんな顔してんじゃねぇよ。

俺は、逢とどうこうなるつもりはないよ。