はは、そうだね。
だってさ、そう言わないと、お前のこと引き止めそうになるからさ。
抱きしめて、好きだって裕也より俺と付き合えよって、口が滑っちゃうから。
ほんとは、逢にじゃなくて、自分に言ってる言葉なんだよ。
「那知、逢ちゃん、昼食べようぜ」
三人の元へ着くと理久がそう口を開き、シートを敷いて各自弁当を取り出す。
「向日葵畑だけで一日過ごせるかなとか思ってたけどけっこういけたな」
一面の向日葵も真上にある太陽も、みんなの笑顔も眩しくて、思わず目を細める。
あぁ、みんな、綺麗だな。
キラキラして、楽しそうで、俺だけ置いていかれるようで。
俯いた。

