君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。


理久たちの元へ歩きながら話す。

あいつらは今写真を撮ってるみたいだ。


「…逢は裕也と、どう?」

やっぱまだ、わかんないかな。

「どう…かな、ひろくんと居ると温かい気持ちには、なるんだ。それが恋かは、わからなくて」

温かい、気持ちか。


「…その温かい気持ちがさ、いつか逢の中に溜まっていって、“恋”になるのかもしれないね」

俺がそうだったように。

溜まって、積み重なって、気づくと恋をしている。

「だから、付き合ってから恋をするのも、ひとつの形なんだと思うよ」

ゆっくりゆっくり、川に土が堆積していくように。

いつか水から、堆積してきたものが、顔を出す日が来るんだろうね。