「逢」 聞き慣れた、心地いい声が聞こえて肩と心臓が跳ねる。 「…な、ち」 「まだ帰ってなかったの?裕也は帰った?」 那知はそう聞きながら私の隣へ座る。 「あ、うん。歩くのがゆっくりだったから、間に合わなくて…次のバスもうすぐ来るよ」 告白されたとか、言えない…な。 「裕也とは何か話した?」 その話題はまだ心臓の準備が… 「あ、いや、えっと……」 みるみる赤くなっていく私に那知は何か気づいたようで、あぁ…と声を漏らした。