手を繋いで見た花火も

手を離して見た向日葵も



君が視界にいるだけで

いつもより綺麗に見えた


わざと離したその手が


もう戻ってくることはないと

わかっていながら



君が幸せならそれでいいと


遠くに蝉の音を聞きながら

必死に言い聞かせていたのに



気付けば

頬は濡れていた