「…雪……だな、綺麗」 このバスの時間が俺にとっては一番幸せな時間だった。 逢の声が近くで聞けて、知ってる人も乗ってないから逢はよく話してくれる。 相変わらず、目は合わないけれど。 恥ずかしがりな逢だから、クラスで話すのは嫌なのかなとか思ってけっこう遠慮してるんだけど。 バスでは俺も君もよく話せるから嬉しい。 会話の内容は、たわいもないこと。 テストが嫌だとか、天気の話とか、学校の話とか。 例えそれが君のことを何一つ知れない会話だったとしても、 そんな些細な時間が幸せだった。