『…ありがと』 照れたことに照れているのか、照れ隠しなのか、わからないけれど少しぶっきらぼうに放たれたその言葉は俺の心臓を抉る。 ……ほんと、何なのこの子… 可愛すぎ…だっ、て。 『…ん、飲み物買う?』 体を売り場の方へ向けて逢を視線から外す。 そうしないと、何か、駄目な気がする。 『あっ、飲み物はわたしが奢るっ!』 俺の小指をちょんと掴んで得意げに、にっと笑った逢はほんとになんというか、俺の心臓を爆発させたいみたいだ。 『ねっ、いいでしょ?』