俺の逢に対するこの“好き”って気持ちだって、綺麗とは呼べない感情ばかりだ。 …それでも、彼女が笑ってくれるんなら何でもしてあげたい。 それは、理久も同じなんじゃないかな。 そんなことを考えながら機械でふたり分のチケットを買う。 『はい、これ逢の分』 『…えっ、払うよっ!』 カバンから財布を取り出そうとした逢の手をそっと止める。 『んー、ここは俺にカッコつけさせてよ』 ね?と頭を撫でると動きを止めて、それから染めた顔で俺を見あげた。 …うわ、かわいい。