君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。


何でとか、いつとか。

わからないし、彼女の好きなところも正直よくわからない。


でも、それでも、、


「…好き、なんだよなぁ…」


男って…絶対どこを好きとか、なんで好きになったとか、聞かれるの苦手だよな。

自分の気持ちがわかんねぇわ……


でも、俺の中で彼女は最初から、特別だった気がする。


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『雪白、逢です…よろしくお願いします』


前の世界で俺が彼女の存在を知ったのは入学式、つまり…今日だった。


胸下まである艶やかな黒髪が、ピンと伸びた背筋が、ハッキリとした声が、透き通るような白い肌が、人形のような顔立ちが、

全てが俺の目を引き付けて、

こんなにも綺麗なものを見るのは初めてだと思った。

初めは、それだけだったんだ。