君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。



俺、何でこんなに逢が好きなんだろう。


物語の主人公のように、壮絶な過去を吹っ切らせてくれた訳でもないし(まずそんな過去俺にはないし)

ハグとかキスとか、意識するような行為をされた訳でもない。

「んん〜」

お湯の中で息を止めて息を少しずつ吐き出すとブクブクと泡が上がっていく。


息が苦しくなって、大きな水音とともに風呂からあがると、無意識に足りなくなった酸素を大きく吸い込んだ。

「…あっちぃ」


少しのぼせたかな…

手でぱたぱたと仰いで赤くなった顔を元に戻す。


浴室から出ると少し開いていた窓から涼しい風がほてった体を冷やした。

ラフな部屋着に着替えてタオルを頭にかけ、部屋のベッドへダイブする。