お湯から腕を出してつねってみると、痛みは感じるし爪のあとは残る。

“死”なんて、いつ来るかわからないけれど、俺の場合わかってしまうんだ。


2月15日。

あの日、逢があの世界からいなくなった日。


俺はこの世界からいなくなるんだ。

「…はぁ」


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“神様”

“何でも、くれてやるから”

“何でも、するから”

“お願いだから”



“あの子に、逢いたい”

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