一通り洗った後浴槽に浸かるとだんだんと頭が冷めてきて、さっきのことを思い返す。 『那知様は雪白逢様の代わりにこの世界から居なくなります』 黒沼は何者なのかなんてやっぱりわからないし、本当に俺が逢の代わりに死んでしまうのかもわからない。 ただ、これは夢ではないと、それだけはもう十分に感じていた。 「…逢の代わりに、死ぬ」 口に出しても浴室に響くばかりで、実感はわかない。 でも、やっぱり… そうなんだろうなぁ。