こくりと頷くと、そうですか…と言って姿を消した。


「この一年、悔いのないようお過ごしください」


聞こえてきたあいつの声は穏やかで、すこしだけ悲しい響きだった。


突然の出来事に頭が回らなくて、ただひたすら皿に入っている飯を口に入れる。

「ごちそうさま…」

食器を洗っていると丁度風呂が湧いたと機械音が知らせた。

着替えを取り風呂場に行くと、もわんとした暖かい空気が肌にあたる。