「簡潔に言うと、那知様は雪白逢様の代わりにこの世界から居なくなります」 「…は?」 どういう、ことだ。 「時が戻っていることはもうお気付きでしょう?」 「あなたは逢様が亡くなられた際、“何でもくれてやるからあの子に逢いたい”と願ったことは覚えていらっしゃいますか?」 「…あぁ、はっきり覚えてる」 会いたかった、逢に、もう一度だけでも逢いたかった。 「その代償があなたの命、ということになります」