親友の佳奈子(かなこ)が、聞いてきます。

「あれでもいいの?」…と

だから私は答えます。

「…いいの」と

続けて佳奈子が聞いてきます。

「女たらしだよ?」
「浮気性だよ?」
「…最低な男だよ?」…と

だから、私はこう答えます。

「知っているよ。」と
「それでも、嫌いになれなかったの」…と

佳奈子はそれを聞くと悲しそうな顔をします
辛そうな、顔をします
でも、佳奈子はいつも
分かっていて聞いています。
毎日、同じことを、聞いてきます。