「ど…どうしたの?」
「なんかいい匂いがしたから引き寄せられちゃった」
その香りの正体が音くんのものだと認識したときには、すでに彼の顔は離れたあとで。
「やっぱり荷物重いと思うから、せめて玄関まで持っていくよ」
「え、あ…ありがとう」
…キスでもされるのかと、思った。
「あ、心配しないでね!ちゃんと荷物運んだら帰るからさ」
そんな私の頭の中を知ってか知らずか、そう言葉を付け加えた音くんがにこっと微笑む。
触れるわけでもなく、ただ近づいて離れたその行動の意味を…それ以上尋ねることは出来なかった。
「よし。じゃあ奏くんに連絡だけしとくね」
「あ、ありがとう」
玄関まで荷物を運び終えて自由になった両手でスマホにメッセージを打ち込んでいく音くんに、ちらりと目を向ける。
買い物に付き合ってくれた上に家まで送ってくれた音くんに、お茶の一つも出さないで帰すのは申し訳ない…
音くんは家に上がることに関して気にしてくれているのかとも思ったけれど。
職業も人柄も含めて考えた上で、お茶でもどうかと声を掛けようとしたそのとき…玄関のドアが勢いよく開いた。
「なんかいい匂いがしたから引き寄せられちゃった」
その香りの正体が音くんのものだと認識したときには、すでに彼の顔は離れたあとで。
「やっぱり荷物重いと思うから、せめて玄関まで持っていくよ」
「え、あ…ありがとう」
…キスでもされるのかと、思った。
「あ、心配しないでね!ちゃんと荷物運んだら帰るからさ」
そんな私の頭の中を知ってか知らずか、そう言葉を付け加えた音くんがにこっと微笑む。
触れるわけでもなく、ただ近づいて離れたその行動の意味を…それ以上尋ねることは出来なかった。
「よし。じゃあ奏くんに連絡だけしとくね」
「あ、ありがとう」
玄関まで荷物を運び終えて自由になった両手でスマホにメッセージを打ち込んでいく音くんに、ちらりと目を向ける。
買い物に付き合ってくれた上に家まで送ってくれた音くんに、お茶の一つも出さないで帰すのは申し訳ない…
音くんは家に上がることに関して気にしてくれているのかとも思ったけれど。
職業も人柄も含めて考えた上で、お茶でもどうかと声を掛けようとしたそのとき…玄関のドアが勢いよく開いた。

