「奏くんをそうさせちゃうおねーさんに、僕は興味があるけどね」
「え?」
ぼそっと囁かれた音くんの声が聞き取れなくて、聞き返す。
「ううん!おねーさんとはもっと話したいなって思ってたから、結局は僕得だなって」
「あはは、なにそれ」
そうして、空に広がる綺麗なオレンジを藍色が覆い始めたころ。
人懐っこくて弟みたいな音くんとの会話は終始途切れないまま、家の前までたどり着いた。
「本当にありがとね、音くん」
「いーえ、どういたしまして」
結局何も聞かれないままだったな…
音くんと合流する前に、彼が迎えにきてくれることに関してはそーちゃんからもメッセージが来ていた。
ナイト役…だなんて言っているくらいだから、ある程度の話は聞いているのかもしれないけれど。
だけどその話題について一切触れてこなかったのは、音くんの優しさだったのかな…なんて漠然と感じた。
「あ、先にそっちの袋もらってもいい?紙袋は両手で抱えようかな…」
そして荷物を受け取ろうと、両手を伸ばしたときだった。
「おねーさんは、これ抱えて」
「え?」
「…で、ちょっとごめんね」
胸の前に差し出された紙袋を反射的に両手で受け取りながら顔を上げた瞬間、ふわっと甘い香りが近づいた。
「え?」
ぼそっと囁かれた音くんの声が聞き取れなくて、聞き返す。
「ううん!おねーさんとはもっと話したいなって思ってたから、結局は僕得だなって」
「あはは、なにそれ」
そうして、空に広がる綺麗なオレンジを藍色が覆い始めたころ。
人懐っこくて弟みたいな音くんとの会話は終始途切れないまま、家の前までたどり着いた。
「本当にありがとね、音くん」
「いーえ、どういたしまして」
結局何も聞かれないままだったな…
音くんと合流する前に、彼が迎えにきてくれることに関してはそーちゃんからもメッセージが来ていた。
ナイト役…だなんて言っているくらいだから、ある程度の話は聞いているのかもしれないけれど。
だけどその話題について一切触れてこなかったのは、音くんの優しさだったのかな…なんて漠然と感じた。
「あ、先にそっちの袋もらってもいい?紙袋は両手で抱えようかな…」
そして荷物を受け取ろうと、両手を伸ばしたときだった。
「おねーさんは、これ抱えて」
「え?」
「…で、ちょっとごめんね」
胸の前に差し出された紙袋を反射的に両手で受け取りながら顔を上げた瞬間、ふわっと甘い香りが近づいた。

