彼らの話を聞く限り、私の今の居場所はバレていて、ここを襲撃してくるらしい。
嫌だなぁ...
あんなに大人数を相手するなんて...。
「...めんどくせぇ」
歩も嫌そうに顔を顰めてる。
ゲーム機とパソコンを鞄に入れ、教室の隅に移動し始めた。
「アンタも準備しとけ。あと2分もすれば、完全に囲まれるぞ」
「え、私一人でやるからいいよ。歩はどこか別の場所に移動して」
「俺だって出来ればそうしたい。
...が、ターゲットに俺も含まれてんだから、逃げても意味は無いだろ」
あ、そっか。
二人とも潰してこいって言ってたっけ...。
仮にも元カノなのに、物騒なこと言うよね。
「ねぇ、歩、ジャージない?
スカートのままじゃやりにくいんだけど」
「知るかよ。倒した奴の制服でも奪えば?」
「あ、それいいね。やろーっと」
「...マジでやるのは引く」
「冗談に決まってんじゃん!!」
こんなこともあろうかと、いつでもスカートの下に短パン履いてるし!!
誰が好き好んで男の制服なんか奪うか!!
てかこの人、私が女って知りながらそんなこと言ったの?
デリカシーのかけらもないな。
「歩、そんなんだと女の子にモテないよ」
「別にいい。興味ねぇ」
「あー、そっか。零羅さんに好かれればそれでいいもんね」
「...喧嘩売ってんのか?」
「だってホントのことでしょ?」
「てめぇ...」


