「お前、学校は?」


「...え」


「平日もずっと俺の家にいるけど、お前、高校生って扱いだよな?
学校には行かないのか?」




...あぁ、その話か。


無言で首を振ると、蓮央は眉をひそめた。




「何で行かない?」


「別にいいでしょ。バカ校だから、出席しなくてもテストさえ受ければ卒業できるし」


「そういうことを言ってんじゃねぇ。何か理由があって行かないんだろ?」


「......」




そういうところは鋭いよね。


でも、言わない。

言いたくないから言わない。


無視してご飯を口に運ぼうとすると、お皿が目の前から消えた。


...え?


何が起こったか悟った私は、ギロリと蓮央を睨みつけた。




「返して。私のご飯」


「話すまでやらない。はい、言え」


「嫌だ」


「強情だな。餓死するぞ?」


「嫌なもんは嫌なんですー。そんなに知りたいなら当ててみなよ」




そう言ってそっぽを向くと、蓮央は顎に手を当てて考え始めた。


...え、まさか本気で当てに来てる?