「玲花の前ではいい加減素直になれば。
不器用な態度のままだと間違いなく嫌われるから。」
『全て見透かされてたか。…なるべく努力はする。』
すると青柳はいきなり笑って…
「何年幼なじみやってると思ってるの?
それくらい幼なじみは分かるよ。」
ああ。男はこういう笑顔に弱いんだろうな。
それは幾ら鈍感な俺でも分かった。
『…美玲久しぶりに笑った顔見たわ。』
「失礼ね、笑う時は笑うの。
ほら、さっさと行きなさいよ。玲花が待ってるから。」
美玲は俺の背中を押した。
『おう、サンキュー美玲。』
俺は美玲に感謝の気持ちを忘れず屋上へ向かった。

