チュンチュン…

小鳥の囀りで目を覚ました。

私の顔に無数の影が落ちている。

燎「ん?」

顔の間近には鹿の顔、リスの顔、うさぎの顔etc...

とにかく、草食動物の顔があった。

燎「うわっ!!」

私の叫び声に驚いたのか逃げて言ってしまった。

燎「んー!!」

多少体が痛い....

朝日が射している。眩しい。


(うふふ.....)

(あはは.....)


燎「え....」

どこからか笑い声が沢山聞こえる。

燎「だ、誰かいるの??」


(あの子、私たちの声が聞こえるみたいよ。)

(姿は見えるのかな??)

(近ずいて見ようよ!)


得体の知れない何かが来る。

一瞬だった。目の前に人型で、耳先が尖っており、透明な羽が生えた小さい何かが無数に飛んでいる。

燎「あ、あなた達....だれ?」

「私たちのことが見えるにね!」

「この子、心地いい魔力を持ってるね。」

「まさか、ミコなんじゃないかな?」

ミコ?

燎「ねぇ、私は燎って言うの。」

「なにか困ってるの?ミコ??」

燎「燎よ。
えぇ。そうね....。」

私は召喚されたことを話して、ここに来たことも話した。

「そうだったのね。やっぱりあなたはミコだわ。それに、神木様もあなたを助けたんだしね!」

神木様??

燎「私は燎よ。
神木様ってこの大木のこと??」

「そう!神木様は神様なの!
このあたりは強い魔物が出るんだけど、ミコが夜ここにたどり着けたのも神木様のお陰よ。」

そうだったのか.....

燎「燎よ。」

「ミコは困ってるようだね!着いてきて、いいところに案内してあげる。」