「……翼…」


無理無理無理!


たった1回、ボソッと呼んだだけで恥ずかしいのに!


「やっぱ無理!あんたには性悪って名前があってる」


だってアンタ性格悪いもん。


「あっそ?」


性悪は不敵に笑って、私の顔を引き寄せた。


そして、キスしてきた。


「ちょっ…」


キスは深くなるばかり。


「名前呼べば離してやる」


そう言ってすぐにまたキスを再開する性悪。


「ん……っ」


名前なんか、余計呼びたくなくなってきちゃった。


性悪もそれに気づいたのか、キスをやめた。