「おじゃまします……」


最初に通されたのはリビング。


リビングには、お母さんらしき人とお父さんらしき人、お姉さんらしき人の3人がテレビを見てた。


「あら?どうしたの?その子」


お母さんらしき人が真っ先に私に気づいてくれた。


「色々あったらしくて、家に帰りたくないらしいんだよ。姉ちゃんの部屋とかで寝させてやって欲しいんださど」


私、何があったか一言も話してないのに、拓也はホントに優しい……。


始めから拓也を好きになってたら、こんなことにはならなかったかもしれないな……。


後悔しても遅いか……。


私は性悪が好きだから…。