「行くぞ」
浴衣姿でリビングに入ってきた性悪。
ドクンっ
心臓がはね上がる。
なんか最近の私は重症だ。
恋だと自覚してから、おかしくなった。
「う、うん」
色気がありますね…性悪さん。
「お祭り、どこであるんだっけ?」
「神社」
下駄をはいて外に出ると、性悪はサングラスをかけた。
浴衣なのにサングラスか。
有名人は大変だね。
「徒歩で行くの?」
「当たり前だろ」
そう言ってると、あっという間に到着。
たしかに、徒歩で行くのは当たり前の距離。
目と鼻の先ってこのことだ。
家の隣の隣らへんがもう神社だ。



