重ねるギリギリのところで止まった。


寸止め…。


ビックリして、腰が抜けそうになって、ふらつく。


そんな私の腰に手を回して支えてくれる仁。


遠くから見たら、深いキスをしてるように見えないだろうか。


それは困るんですけど。


人がいるんですけど。


無理やり仁から離れると、仁はニヤリと笑った。


「なっ……」


顔赤くない?私。


ファーストキス…奪われるところだった。


仁には奪われたくない。


絶対に。


「用事終わりーっ。さ、帰ろーぜ」


は!?


「どういうこと?」


キスするフリがしたかったの?


交差点で??


趣味悪。