めずらしく乃愛が礼をした。


雪でも降るんじゃねぇの。


「これ貸しだから。家帰ったらしっかり仕事しろよ?使用人」


毒づくのはやめてそう言う。


てか命じる。


「やっぱアンタ最低!てか私と居たら週刊誌に撮られるよ。早く帰りなよ。もう大丈夫だから」


俺をエセアイドルだとか言いながらも、週刊誌を気にしてくれるのは乃愛らしい。


「今日ここにロケしに来てるから。仁が今頃超高速ウォータースライダーの行列に並んでるだろーな」


と、視線を超高速ウォータースライダーの行列を見る。


「うわー、仁もあれやるんだ。可哀想~」


「アイツこういうの好きだから」