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「やめてください!」
プールのロケ中、ウォータースライダーに並んでる仁を待ってるとき。
辺りに女の声が響いた。
辺りを見回すと、金髪のヤンキーたち3人に絡まれてる人がいた。
乃愛だ。
それに気づいた瞬間、俺は周りの目を気にせず、無理矢理連れていかれそうになってる乃愛の手を掴んでいた。
「コイツは俺のもんだ。手ぇ出すな」
ロケの合間だから、変装も何もしてない。
むしろ、見にまとってるのは海パンのみだ。
「チッ彼氏持ちならそういえよ」
幸いなことに、御堂翼だということに気づかずにヤンキーたちは去っていった。
周りの客も、誰一人俺らの方を見てない。
「性悪…」
乃愛の泣きそうな顔。
無性に抱きしめたくなったけど、キモいから抑える。
「変な男についていくなっつったろ」
そう言うのがやっと。
スゲー腹立つ。



