「ま、俺のニセ彼女な?よろしく!」


頭を優しく撫でられた。


・・・触らないで!って言いたいけど、何故か言えなかった。


一応、嘘でも彼女だからかな?


「帰ろ?」


「・・・うん」


仕方ないよね・・・?


「どっか行く?制服デート的な?」


「いい!今日はまっすぐ帰る」


「そ?じゃあ、送ってく」


「うん、ありがとう・・・」


とりあえず、織川日向くんと帰ることにした。


靴を履き替えて、校門を出て、肩を並べて歩く。


特に何を話すってわけでもなく・・・


「・・・織川日向くん」


「日向でいい。なんか、硬いから!一応彼女だろ?」


「・・・じゃあ、日向?」


少し緊張したけど、なんとか呼べた。


いつも心の中では、こいつとか、あいつとかだったんだけど・・・