「両想いおめでとう!!」

風邪が治り学校へ着くと、海くんが何故か知っていた。

「え…!?どこで知ったの!?」

「男の勘ってやつ?」

「嘘だ!?」

「うん。嘘だよ。」

私は、頬っぺたを膨らませてふてくされた。

「悪いって!その代り、とっておきのサプライズがあるんだけど聞きたい?」

「そう同じ手には何度も引っかからないよ!」

海くんは、悪戯気に笑ってこう言った。

「あっちで、髪切った深夜がイケメンになっててお前のことさがしてたのになぁー。」

「え!?」

私は、海くんに問いつめた。

「どこ!?どこに行ったの!?」

「まぁまぁ。そう慌てなさんな。多分あっちに……。」

「分かったあっちね!」

私は、海くんの指さし方向に向かった。

「…。俺、わりと本気だったけど今回は深夜に譲るよ。だって、俺モテモテだし!」

海くんは、開き直り教室へ向かった。

「深夜くん…!!どこ!?」

ドンッ

私は、曲がり角でぶつかった。

「いたぁ……!!ごめんなさい!!て、深夜くん!」

「咲夜探したんだぞ!お前、どこ行ってんだよ!!」

「深夜くんこそ!海くんがこっちに深夜くんがいるって言ってて!」

「え……?俺咲夜があっちにいるって海から」

二人が、指さした方角は反対方角だった。

「海の奴ー!!最後まで、とことん嫌がらせを…!!」

「そんなことはいいよ……。」

私は、深夜の耳元に囁いた。

「これからも、ずっと隣にいてね!」

「当たり前だろう?絶対手放してやんないからな。」

私の初恋は、辛く切なく最初は大変だった。

でも、それを乗り越えた先に本物の”恋”が生まれることを私は知った。

私は、これからも幸せであり続ける。

大好きな人の横で……。