「俺、咲夜のこと……好きだよ。」

私は、その会話に追いつけなかった。

「な……!?え……!?」

どうしよう……!

さっきのキ……キスのせいで、会話に追いつけな

い……!?

「なーんてな!嘘だよ。」

「え……!?」

そう言われて、私はびっくりしたし何がなんだから分か

らなかった。

「お前が可愛いくてついからかっただけ。ごめんな。」

「そっか……!!なぁんだ!そうだったんだね……なん

て、許されるかぁ!!!」

私は、深夜を胸元を軽く叩いた。

「どうしてくれるのよ……!私のファーストキスがぁ

ー!!」

なんで……!?

どうして、冗談であんなことしてくるの……!?

せっかく友達が出来たと思ってたのに……!

ズキンッ

……?

また、胸が苦しくなった。

これは、何処から来るの……?

この痛み……?

私は、つい感情的になってしまった。

「もう、深夜なんて知らない!!!」

私は、走って帰って行った。

ひどいよ……!

なんだか、私は失恋した気分になり家に着くと部屋に閉

じこもった。

でも、涙はこぼれなく、悲しい気持ちでもない……。
 
きっと、私はキスをされて半分嬉しくて、冗談であんな

こと言われて残りの半分切なかったのだろう……。