俺に気を遣い、荷物を微調整してくれている中堂さん。

「全然大丈夫です、すみません、わざわざ」

中堂さんって本当に優しくて良い人だ。
施設の園長先生を思い出す。

あの傲慢男や元木さんに見習ってほしい。
って、無理か。

程なくして凛達がやって来た。

車に乗り込んで、ワイワイとテーマパークまでのドライブを楽しんでいるようだ。
見つからないように様子を伺うことは出来ないけど、車内は明るい音楽と、楽しそうな話し声や笑い声で溢れている。、

「でね、そのとき姉さんが……!
って、あ、ちょっと安達君! さりげなく凛ちゃんに触ってるんじゃないわよ!」