淡く、儚く、水面に浮かぶ、月。 私と君の恋。 まるで、泡沫の、恋。 水面に浮かぶ月に、いくら手を伸ばしてみても、掴める訳がない。 スルリと指の隙間から零れ落ちていく、君という存在。 あんなにも近くにいて、あんなにも笑いあったのに、どうして今、君は隣にいないのでしょうか。 それでもいつか、君の隣に戻れると信じて、私は空に浮かぶ月を眺め、手を伸ばす。 月に、君を重ねて―――。