少し落ち着きを取り戻した私は、 「ひっぐ、ひっぐ」と、 握りしめていた箱のふたを開けて、 チョコをひとつかじった。 ふわりと溶けていくチョコ。 空しさがこみ上げてくる。 それをごまかすように、 チョコを口の中に放り込んだ。