トンっ 軽く肩に当たったそれ。 見なくたってあいつだってすぐ分かる。 そのまま歩いていく背中を眺めながら、今日も思うんだ。 あぁ。好きだなーって。 「うゎ~。」 見られた。 「あーゆーのがダメだよねー。」 「別にいいでしょ。」 「私、あいつ嫌いだわ。」 「知ってる。」 ミオはあいつが嫌い。 それは最初から。 皆でかっこいいと盛り上がっていても、ミオだけは否定し続けていたし。 まぁ、ミオが嫌ってようが関係ないけど。