「そうなの…」 彼のお母さんはショックを受けた風だった。 きっと私たちが高校に行く前に仕事に行っちゃうから、彼が高校にあまり顔を出さないことを知らなかったんだと思う。 「明日から毎日家に来るの迷惑じゃないでしょうか?」 「迷惑だなんて…むしろこっちが迷惑かけてないかしら?」 困ったような表情を浮かべながら尋ねられる。 迷惑か… …確かに、ついさっきまではこんなに迷惑な話はないって思っていた。