これはきっと恋じゃない。






「南都、ご飯たべよ~」



「うん」



もちろんご飯は尊弥とは別。



お財布を持って花楓(かえで)のところに向かう。





不思議な距離感だなあって改めて思う。




...でも、さっきのはちょっとだけ近づいた気がしてうれしかった





「何にやにやしてるの?」



花楓が私の顔を覗き込むようにして言うから、

「何でもない」って食堂まで急ぐふりをする。