エリート弁護士は契約妻への激愛を貫きたい

「今更、怖気ついたの? 悠斗お兄様にとっても私にとっても紗凪さんは邪魔な存在でしょう? だから東條家から排除しなくちゃ、そうよね?」

美玲さんのそんな言葉にピタッと悠斗さんの動きが止まる。

「美玲、そうだとしても他にもっとやり方が……」

「悠斗お兄様は何だかんだ人が好すぎるのよ。だから最後は私が動かなきゃと思ったの。紗凪さんのお披露目なんて絶対にさせないわ」

「美玲、僕はもう……」

「僕はもう何だと言うの? 悠斗お兄様は私が指示したように動いてくれたらそれでいいの。じゃなきゃ私は紗凪さんにもっと酷いことをしてしまうかもしれないわ」

「……分かったよ」

段々と意識がはっきりしてきた私の前で繰り広げられるふたりの緊迫したやり取り。だけど、美玲さんのそんな脅迫じみた言葉に悠斗さんはそれ以上反論することをやめた。

「じゃあ、悠斗お兄様、計画通りに宜しくお願いしますね」

「……ああ。すまない、紗凪さん」

悠斗さんがそう言ってその部屋を出て行った。