「急に呼び出してすまなかったね。さぁ、まずはそこに掛けなさい」

応接間で待っていたお義父さんと対面して、そしてふたり並んでソファーへと腰を下ろすと、

「こんばんは。聖さんたち夕飯まだだと聞いたから良かったらどうぞ」

ピリリとした場の雰囲気を和らげてくれたのはお義母さんで、私たちの目の前のテーブルの上に美味しそうな和食料理を並べていく。

「なんか気を遣わせてしまってすみません」

「全然いいのよ? 遠慮せずに食べて行ってくださいね」

私が謝るとお義母さんからそんな優しい言葉が返ってきて聖さんと私は出された料理を食べ出した。

「悠斗と美玲は出掛けているのか?」

「ええ。悠斗はさっき車で出掛けたわ。美玲はお友達と食事に行ってから帰るとさっき電話があったわ」

聖さんの質問にお義母さんがそう答えて、お義父さんの横の席へと腰を下ろした。

「食べながらでいいから聞いてくれ」

「はい」

そんな中、お義父さんのその言葉に聖さんと私の視線はお義父さんへと集中した。