聖さんが買ってきてくれたシャンパンで乾杯をして私が作った料理を食べながら談笑すること一時間あまり。

どの料理も美味しいよ、と食べてくれる優しい聖さんに私の頰が自然と緩んでいく。こんな風に聖さんと過ごす時間がとても愛おしく感じる。

「紗凪、嬉しそうな顔をしているけど、どうかしたのか?」

「え?」

そんな私の想いは思いきり表情に出ていたらしい。

「聖さんと一緒に過ごせて幸せだと思って……」

「そうか。俺も紗凪とこんな風に過ごせることがとても幸せだと感じている」

こうやって想いを口にしてくれる聖さんの優しさがまた嬉しい。

「そうだ、明日は買い物に出かけよう。そして、そのあと今日観るはずだった映画を観ようか」

「はい、そうしましょう」

コース料理の最後に甘いクリスマスケーキを並んで食べながら、私は笑顔でコクンと頷いた。