明日死ぬ僕と100年後の君


どうしてなのか、自分でもわからないから困る。

なぜ有馬だけは、その他大勢と同じように無視できないんだろう。



「気にしてないよ。大崎さんの言うことも、もっともだと思ったし」

「ごめん……。あんなことわざわざ言って、有馬を傷つけたいわけじゃないのに」

「でも、大崎さんは僕のことが嫌いなんじゃない?」

「わたしを嫌ってるのは有馬の方でしょ? わたしは、嫌いっていうか……」



イライラする。どうしようもなく。


わたしに言ったことは置いておくとして、有馬自身は悪い人じゃないんだろう。

それはみんなが彼を聖人だと呼んでいることでもわかる。


有馬の本音はどうであれ、彼のやっていることにまるで非はないし、すべて褒められるような行いばかりだ。

偽善者だとしても、彼が責められる謂れはたぶんない


だからきっと、悪いのはわたしなんだ。


わたしも有馬も無言になり、湿った風がアーケードを吹き抜けていく。